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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2007年8月23日
税務署からの「お尋ね」についての対応
税理士 深代勝美

Q.住宅を新築して、「お尋(たず)ねの回答書」を税務署に提出するように書類がきましたが、目的は何ですか?また、記入の注意点を教えてください。


A.建物の建築費と建築資金の出所を調べて、贈与などの課税を行うのがねらいです。資金の調達方法について注意して記載してください。

「お尋ね…」を送付してきた、税務署の目的は建築資金の調達方法を調査しようというもので、建築代金と自己資金、借入金、所得などを比較して資金の贈与を受けていないかどうかを質問してくるわけです。

Q.回答書には、1.建物の構造、用途2.家屋の所有者が共有かどうか3.敷地の面積、所有者、4.家屋の建築工事費、購入代金5.建築付随費用(登記料、仲介料など)6.先の4・5の支払代金の調達方法などの項目があります、どのように記載すればよいのですか?


A.(1)、1と2については登記簿謄本を参考に、建物の構造、用途、家屋の所有者が共有の場合は、共有者の持ち分も記入します。3の敷地については、売買や相続による取得方法、敷地面積、取得金額など売買契約書を参考に記入します。

(2)、4と5の家屋の建築工事費、関連費用については、建築請負契約書や支払代金の領収書などをもとに支払日、支払金額、支払先名、支払先の住所を記入します。

(3)、6の支払代金の調達方法については、税務署の調査の目的ですから注意して記入すべきでしょう。つまり、現金、預金などの資金の出所を記入する場合には、所得に比べて自己資金が多額だと不自然ですから、贈与を受けている場合は、贈与の申告をした方が良い場合があります。

(4)、実際に贈与を受けたときは、贈与の欄に贈与を受けた金額を記入します。贈与が今年であれば、税務署は、ここに記入した金額で、翌年に贈与税の申告がされているかどうかをチェックします。過去に、贈与を受けた金額で贈与税の申告をしてなければ、いまからでも、贈与税の申告をして贈与税を支払い、無申告加算税を負担することになりますが、後で、税務署とトラブルが発生するよりはよいと思います。

(5)、借入金をした場合の記載は、銀行からの借入であれば、そのまま書いて問題はありませんが、親からの借入金については、とかく問題とされますから、父子間で金銭消費貸借契約書を作り、返済方法や、返済期間、金利等を取り決めてください。大事なことは、契約書に書いてある通りに実行することです。これがあいまいになっていると、税務署より贈与だと指摘を受ける危険があります。契約書を作っただけではダメです。

回答書の記載で、結果的に贈与税を課税されてしまった方の事例を紹介します。


3,000万円で新築した自宅の登記を、夫2分の1、妻2分の1としました。しかし、税務署からのお尋ね書に、夫は借入金と預金で2950万円、妻は預金で50万円と記載して提出しました。後日、税務署から呼出しが来て、3,000万円の2分の1の1,500万円を妻が資金を出していないが(50万円しか出してない)、登記は2分の1のまま変更しないというのが夫婦の方針のため、最終的に、夫から妻に1,450万円の贈与があったということで、贈与税を納付することになってしまいました。

回答が遅れたり、うっかり忘れたような場合には、このお尋ね書の提出は任意ですから、特に罰則はありません。しかし、後日、税務署に書類を持参して説明を求められることになりますので、指定の日より遅れても提出するほうがよいでしょう。

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