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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2008年03月28日
相続税の課税方式が変更になる?
税理士 深代勝美

法定相続分課税方式から遺産取得課税方式へ

中小企業の事業の継続の円滑化を目的に、2009年度税制改正において事業承継税制の抜本的見直しが行われることが予定されています。
その中の一つに相続税の課税方式を、現行の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式に改めることが検討されています。

1.法定相続分課税方式(現行)

法定相続分課税方式

法定相続割合に応じて相続税を計算するので、長男・次男・三男の税率は同じです。
各人は取得財産額に応じて按分された税額を負担します。

2.遺産取得課税方式(改正)

遺産取得課税方式

長男・次男・三男は取得者ごとに税額を計算するので、財産を多く相続した長男の税額は累進課税で高くなります。

両方の課税方式を比較

(例) 相続人:子供(/
相続財産:10億円(:9億円、:1億円)
※基礎控除・税率は現状によります。

法定相続分課税方式(現行) 遺産取得課税方式(検討案)
相続税額の計算
(1) 課税財産−*基礎控除
10億円−(5000万円+1000万円×2人)
=9億3000万円
*基礎控除:5000万円+1000万円×法定相続人
(2)法定相続分の課税対象額
9億,000万円×1人/2人=4億6500万円
相続税額の計算(推定)
基礎控除や税率が決まっていないので、以下は現行の税率を適用しています。
(1)基礎控除7000万円を相続人で割る
(5000万円+1000万円×2人)/2人
=3500万円(1人あたり)
(2)遺産取得分の課税対象額
 9億円−3500万円=8億6500万円
 1億円−3500万円=6500万円
(3)相続税の総額
4億6500万円×50%−4700万円×2人
=3億7100万円
(3)相続税の総額
 8億6500万円×50%−4700万円
=3億8550万円
 6500万円×30%−700万円
=1250万円
(4)各人の相続税額
 3億7100万円×9億/10億
=3億3390万円
 3億7100万円×1億/10億
=3710万円
(4)相続税の合計額(2人分)
 3億8550万円+ 1250万円
3億9800万円
(5)相続税の合計額(2人分)
 3億3390万円+ 3710万円
3億7100万円
 

今後の動向

遺産取得課税方式が導入されるにあたり、問題点も多く、先ほどの例からも分かるように法定相続人が兄弟2人で、兄が多くの財産を相続した場合などは相続税が増えることになります。
実際の改正にあたっては、基礎控除の方式や金額、相続税率なども見直される可能性もあり、事業承継税制の抜本改革が相続税の大幅な見直しにつながる状況にあります。

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