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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2021年4月30日
相続税と贈与税の一体化を見据えて早めの贈与を実行しよう
  税理士 深代勝美

1.相続税と贈与税の一体化は毎年検討されている

多くの皆さんがご存じの通り、早めの生前贈与は将来の相続税の節税に繋がります。暦年贈与の基礎控除110万円を毎年使うことで、相続税と贈与税の税率差がそのまま相続税の節税になるという仕組みです。
しかし、2020年12月に公表された令和3年度税制改正大綱内の「資産移転の時期の選択に中立的な相続税、贈与税に向けた検討(18頁)」にて、下記文章が記載されています。

諸外国では、一定期間の贈与や相続を累積して課税すること等により、資産の移転のタイミング等にかかわらず、税負担が一定となり、同時に意図的な税負担の回避も防止されるような工夫が講じられている。
今後、こうした諸外国の制度を参考にしつつ、相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点から、現行の相続時精算課税制度と暦年課税制度のあり方を見直すなど、格差の固定化の防止等に留意しつつ、資産移転の時期の選択に中立的な税制の構築に向けて、本格的な検討を進める。                   (抜粋)

具体的な取扱いはまだ決まっていませんが、諸外国の税制を見ると「一生累積課税」や「一定期間累積課税」といった考え方が多く採用されており、生前に贈与をしても相続税の節税にならない改正となる可能性があります。

2.現金贈与の場合は、保険やNISAを活用して積極的な運用が良い

上記の通り相続税と贈与税の体系が変わる可能性はありますが、少なくとも現時点
では生前贈与は有効な対策です。法律は「過去に遡って適用しない」が原則ですから今のうちに贈与を実行されることをお勧めします。
現金・株式・不動産が贈与財産の代表的なものだと思いますが、現金贈与の場合は受贈者の銀行口座に預けたままだと低金利の利息が上乗せされるだけで残高は増えません。
そこで、贈与された現金を保険やNISAに変えて積極的に運用する方が良いと言えます。

@ 保険でお勧めなのは「一時所得型の保険」です。

契約者 受贈者本人
被保険者
受取人 受贈者本人

という保険契約をする事で、親の相続開始時に保険金を受け取り相続税の支払いに充当することが出来ます。保険を受け取った際は「一時所得」として所得税を支払いますが、{(保険受取金−支払掛金−50万円)×1/2}×税率という算式で所得税が計算されますので、相続財産が多い人にとっては比較的少ない税金負担で済むというメリットがあります。

具体的な数値を使って計算をしてみると
保険受取金 2,500万円
支払掛金  1,500万円
税率    20%   の場合は
{(2,500万円−1,500万円−50万円)×1/2}×20%=95万円
よって、2,500万円−95万円=2,405万円(手取り金額)を相続税の支払に
充てる事が出来ます。

A また、NISA制度を使って運用するのも良いでしょう。NISAは一定額の投資額まで株式の配当金や売却益を非課税で取り扱う事が出来る制度です。安定した上場株式に投資をすれば、毎年配当金を受け取る事が出来ますので銀行の預金利息よりも手元資金を増やせる可能性があります。

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第94回 小規模宅地等の特例の適用面積 (2015年1月31日)
第93回 更正の請求で広大地評価は可能か (2014年12月31日)
第92回 相続発生時の青色申告等の届出について (2014年11月30日)
第91回 誰が自宅の小規模宅地の評価減を受けるべきか (2014年10月31日)
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第88回 事業用定期借地権のおよぶ範囲 (2014年7月31日)
第87回 共同住宅の付属駐車場の貸家建付地評価 (2014年6月30日)
第86回 遺言書の活用方法 (2014年5月31日)
第85回 賃料の帰属先は遺産分割協議書に記載できる (2014年4月30日)
第84回 金融資産6,500万円を無税で贈与するスキーム (2014年3月31日)
第83回 小規模宅地の課税価格の計算の特例 (2014年2月28日)
第82回 相続税の取得費加算制度の見直し (2014年1月31日)
第81回 『国外財産調書』の提出制度について (2013年12月30日)
第80回 海外財産の相続税の評価は (2013年11月30日)
第79回 信託を活用した節税スキーム (2013年10月31日)
第78回 不動産管理会社の税務調査のポイント (2013年9月30日)
第77回 賢い物納利用 (2013年8月31日)
第76回 教育資金の一括贈与の非課税について (2013年7月31日)
第75回 管理会社に売却しても相続税を増やさない方法 (2013年6月28日)
第74回 ゴルフ会員権・リゾートクラブ会員権の評価 (2013年5月31日)
第73回 相続税の税務調査の事前対処方法 (2013年4月30日)
第72回 2013年度小規模宅地等の特例の改正 (2013年3月26日)
第71回 教育資金の一括贈与の非課税について (2013年2月26日)
第70回 書面添付制度のメリット拡大 (2013年1月31日)
第69回 信託を利用した生前贈与 (2012年12月26日)
第68回 庭内神し(ていないしんし)の新たな取扱い (2012年11月30日)
第67回 相続発生後の不動産管理会社の見直し (2012年10月31日)
第66回 賃貸住宅の消費税と増税対策のポイント (2012年9月30日)
第65回 相続税更正の請求が改正 (2012年8月30日)
第64回 二次相続税対策について考える (2012年7月31日)
第63回 相続人が複数いる場合の消費税の判定 (2012年6月29日)
第62回 死因贈与契約による遺産承継 (2012年5月31日)
第61回 賃貸住宅を建築した場合の固定資産税 (2012年4月30日)
第60回 不動産管理会社を活用した節税 (2012年3月30日)
第59回 不動産所得の確定申告 (2012年2月28日)
第58回 2012年度税制改正大綱について (2012年1月31日)
第57回 貸店舗を建設した際、協力金の税務上の扱い (2011年12月28日)
第56回 居住形態と小規模宅地の特例の適用 (2011年11月28日)
第55回 相続税の取得費加算を有効に使う (2011年10月31日)
第54回 同族会社への貸付金がある場合の相続税対策(下) (2011年9月30日)
第53回 同族会社への貸付金がある場合の相続税対策(上) (2011年8月31日)
第52回 サービス付き高齢者住宅供給促進税制について (2011年7月29日)
第51回 成年後見制度と相続対策 (2011年6月30日)
第50回 小規模企業共済を利用した節税対策 (2011年5月30日)
第49回 相続時精算課税制度の活用方法 (2011年4月28日)
第48回 税制改正で生前贈与がより重要に (2011年3月31日)
第47回 2011年度税制改正に対応した相続税対策 (2011年2月28日)
第46回 子と孫への贈与に優遇税率が新設される (2011年1月31日)
第45回 2011年度税制改正 (2010年12月29日)
第44回 法定相続分の譲渡 (2010年11月30日)
第43回 不動産管理会社は管理から所有に (2010年10月29日)
第42回 不動産管理会社を利用した相続対策 (2010年9月30日)
第41回 2010年度の消費税改正について (2010年8月31日)
第40回 相続があった場合には消費税の申告 (2010年7月30日)
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第38回 賃貸マンション新築中に相続が発生した場合の評価 (2010年5月24日)
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第4回 相続した土地を売却した場合、譲渡税はどうなるか? (2007年7月31日)
第3回 申告期限までに、遺産分割がまとまらなかったら? (2007年6月26日)
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第1回 夫婦間の贈与は税金が安い (2007年4月27日)