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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2008年10月31日
遺言と異なる遺産分割の可能性
税理士 深代勝美

遺言が無い状態で相続が発生した場合には、法定相続人同士で遺産分割の話し合いが行われ遺産分割されます。

被相続人の意思で財産を遺贈するためには、遺言という形で本人の意思を残す必要があります。 しかし、遺言があっても、遺言通りに遺産を分割することが必ずしも適切ではない場合があります。

このような場合に、一般的には遺言と異なる遺産分割をすることは可能ですが、遺言の形態によって、取り扱いが変わるので、注意が必要です。

遺贈の形態には、包括遺贈と特定遺贈があります。

特定遺贈

特定遺贈は、具体的な財産を指定した遺贈です。たとえば、「東京都豊島区○町○番地の宅地○○uをBに相続させる」というように、どの財産が誰のものになるか明示されている遺言をいいます(下図参照)。

包括遺贈

包括遺贈は、遺産を一定の割合(何%とか、何割とか何分の1とか)で示された遺贈です。たとえば、「全財産の3分の1をAさんに相続させる」という遺言をいいます(下図参照)。

本題の、遺言と異なる遺産分割ですが、特定遺贈の場合には、相続人全員の同意があれば、遺言と異なる遺産分割をすることができます。但し受遺者が相続人だけの時と、相続人以外の人が含まれている場合で、扱いが異なります。

受遺者が相続人のみである場合には、遺言が無かった場合と同じ流れで、相続人間で話し合い遺産を分割することができます。遺産分割協議書に基づいて取得した財産は、最初から相続によって取得した財産に該当し、相続税以外の贈与税などは課税されません。

要するに遺産分割に際して、法的に借入金を承継しない方法は相続放棄することです。 受遺者の中に相続人と相続人以外の人が含まれているときは、相続人以外の人が遺贈の放棄をすれば、その人は遺言によって財産を取得することは出来なくなります。未分割状態に戻った財産は、相続人だけで分割することは可能ですが、相続人でない人を加えて分割することはできなくなります。もし、相続人でない人に財産を渡した場合には、相続人がいったん財産を取得して、その中からその相続人でない人に贈与をしたことになり、贈与税が課税されます。

贈与税を避けるには、遺言書において、その人(相続人でない人)に遺贈する旨の記載がなされている財産については、その人に取得させ、相続人に対する遺贈財産については、遺産分割書を作成して分割するのが良いと思います。

遺言が包括遺贈の場合には、包括受遺者は民法上相続人に準ずるとの規定により包括受遺者は相続人でなくても遺産分割協議に参加できますので、包括受遺者が相続人かどうかにかかわらず、分割協議により遺言に基づく包括遺贈の割合と異なる割合により財産を取得することも可能です。 また、3カ月過ぎてから借入金の存在が発見されたとしても、相続放棄が認められる場合があります。

ただし、どちらの場合でも、遺言執行者がいる場合には、全員の同意のもとに遺言内容と異なる分割を希望しても、遺言執行者は遺言に基づいた執行をすることができます。従って遺言執行者がある場合で、遺言内容と異なる遺産分割を行うときは、遺言執行者を加えた上で成立させる必要があると思われます。

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