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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2009年3月31日
遺留分ってどんな制度
  税理士 深代勝美

遺留分とは、相続人が最低限相続できる財産の割合をいいます。この遺留分が認められるのは、法定相続人のうち兄弟姉妹を除いた人達です。
遺留分は法律上その取得が保障されているもので、生前贈与や遺言でもこの権利は原則として侵害できません。

1.遺留分の帰属、割合、算定方法は

遺留分は、直系尊属のみが相続人の場合だけ相続財産の3分の1、それ以外の場合(配偶者、子等)には、2分の1が保障されます。

事例1

    

相続人 相続分 遺留分
配偶者 1/2 1/2×1/2=1/4
長男 1/2×1/2=1/4 1/4×1/2=1/8
長女 1/2×1/2=1/4 1/4×1/2=1/8

事例2

    

相続人 相続分 遺留分
配偶者 2/3 2/3×1/2=2/6
1/3×1/2=1/6 1/6×1/2=1/12
1/3×1/2=1/6 1/6×1/2=1/12

事例3

    

相続人 相続分 遺留分
1/2 1/2×1/3=1/6
1/2 1/2×1/3=1/6

遺留分の対象となる財産は、被相続人の死亡時の相続財産だけでなく、生前に贈与した次のものも含まれます。

@  相続開始前1年以内の贈与財産
A  遺留分を侵害することを双方が承知の上で贈与した財産
B  相続人に対する一定の財産(特別受益)

まず、被相続人の死亡の日から逆算して1年以内の贈与は、誰に対する贈与であっても遺留分の対象財産に取り込まれます。 @また1年より前の贈与でも、Aに該当する場合は遺留分の対象財産になります。Bは相続人に対する贈与で、特別受益と呼ばれるものです、たとえば、被相続人が子供に住宅取得資金を贈与していた場合などがこれにあたります。

※1・・・実務上、共同相続人である後継者への株式等事業用資産の生前贈与は、額の大きいものであれば、民法903条で規定される「生計の資本」としての贈与に該当し、特別受益とされる場合が多い。

※2・・・最判1998年3月24日において、最高裁は、903条1項の定める相続人に対する贈与は、それが相続開始よりも相当以前になされたものであって、その後の時の経過に伴う社会経済事情や相続人などの関係者の個人的事情の変化を考慮すると、減殺請求を認めることが当該相続人に酷であるといった特別の事情のない限り、遺留分減殺請求の対象となるとした。

※3・・・生前贈与された財産は、相続開始時点の評価で持戻しを行うこととなる(民法第904条)。
従って、株式を生前贈与された後継者(共同相続人)が、自らの貢献により株式価値を増大させた場合には、上昇した株式価値での持戻しが行われることとなる。

※4・・・2009年3月1日からスタートした民法の遺留分特例制度では、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した株式等について@遺留分を算定するための財産の価額に算入しないこと(除外合意)、A遺留分の算定するための財産に算入すべき価額を合意の時における価額とすること(固定合意)の2つを規定している。

2.遺留分が侵害された場合は

遺留分減殺請求を行います。この遺留分減殺請求は、訴えによらずとも遺留分侵害者に対して意思表示をすれば効力があります。この請求を受けた者は、原則として目的となる財産を返還する義務を生じます。ただし、その価格を金銭によって弁償すれば目的財産の返還は免れます。

具体的には、遺言で相続した土地について他の相続人から遺留分減殺請求されても、それに見合う現金を支払えばその土地を渡さなくて済みます。
次に、侵害分の遺留分を返還する気持ちだけはあるが実際には資力が伴わない場合、その損害は遺留分権利者に帰属します。例え次順位者が減殺の対象となっても請求は認められません。

遺留分減殺請求権は、相続の開始および当該減殺請求の対象となる贈与、遺贈があった事を知った時から1年、または相続開始時から10年経過で時効にかかります。
なお減殺請求さえ上記期間内に行使しておけば、当該減殺請求の目的物の返還に関しては上記期間内に行使しなくても構いません。

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