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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2009年8月31日
相続税の延納とは?
  税理士 深代勝美

相続税が多額な場合、現金で納付することが困難な場合に、相続税を分割して支払う「延納」という制度があります。

延納するには、次の要件を満たすことが必要です。
@ 相続税の申告期限までに「延納申請書」を提出すること。
A 納付総額が10万円を超えること。
B 金銭納付を困難とする金額の範囲であること。
C 担保を提供すること。

延納期間と利子税

不動産等の割合(注) 区分 延納期間
(最高)
利子税
(年割合)
@ 75%以上の場合 不動産等に係る延納相続税額 20年 2.3%
動産等に係る延納相続税額 10年 3.5%
A 50%以上
    75%未満の場合
不動産等に係る延納相続税額 15年 2.3%
動産等に係る延納相続税額 10年 3.5%
B 50%未満の場合 一般の延納相続税額 5年 3.9%

延納を採用した場合のその期間や利息は、相続した財産のうちに占める不動産の割合に応じて異なります。
例えば不動産の割合が相続財産の75%以上の場合には、期間が20年以内、金利は2.3%です。詳しくは上記表の通りです。
現金・預金、有価証券などは動産として換金化が容易な財産であるので、延納の利子税も高くなります。

例えば、相続税1億円を20年間延納した場合

@第1回分の元本と利子の計算
1億円÷20年 =500万円 ・・・元本の返済額
1億円×2.3% 230万円 ・・・利子の返済額
合計     730万円 ・・・1回分の返済額

例えば、相続税1億円を20年間延納した場合

A第2回分の元本と利子の計算
1億円÷20年 =500万円 ・・・元本は毎回同額
(1億円−500万円)×2.3% 218.5万円 ・・・利子の返済額
元本返済額  合計 合計718.5万円   

以下同じ。これをグラフにすると以下の通りです。

延納した場合には、利子税が課されて、毎年の納付額(分割払い額)が決まります。計算方法は「元本均等払い」です。
具体的には、申告期限から1年目に元本(相続税の延納額÷延納期間)とその利息を合わせて支払います。したがって、初めの支払が多く、その後の支払が減少していきます。銀行ローンの「元利均等払い」は、毎回の支払い額が同額ですから、延納は最初の数年間は、銀行ローンより支払いが大変だということです。
また、延納の利子税は経費になりませんから、経費になるアパートの借入金利息より支払いがキツイです。
この違いをよく理解しておかないと利子税が納付できず、延納が取り消されるなどということが発生しかねません。

利子税とは

相続税を延納した場合の利子税については、年7.3%とされていますが、分納期間の2カ月前の公定歩合に4%を加算した割合が7.3%未満のときには次の算式で計算した税率(0.1%未満の端数切捨て)になります。

延納を採用した人は、元金を早く返すことが大事です。
そのためには、繰り上げ返済を行いましょう。

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