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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2009年11月30日
相続放棄の申述と
相続税の基礎控除
  税理士 深代勝美

1.相続放棄の申述

相続が開始した場合、相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。

T  相続人が被相続人(亡くなった人)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ単純承認
U  相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない相続放棄
V  被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ限定承認

相続人が、Uの相続放棄またはVの限定承認をするには、家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。ここでは、Uの相続放棄について説明します。

2.相続放棄の申述人(※)

※申述人とは相続放棄を裁判所に申し述べる人のことで、相続放棄をしようとする相続人が該当します。

相続人(相続人が未成年者または成年被後見人である場合には、その法定代理人が代理して申述します)。
未成年者と法定代理人が共同相続人であって未成年者のみが申述するとき(法定代理人が先に申述している場合を除く)。または複数の未成年者の法定代理人が一部の未成年者を代理して申述するときには、当該未成年者について特別代理人の選任が必要です。

3.相続放棄の申述期間

申述は、民法により自己のために相続の開始があったことを知ったときから3カ月以内にしなければならないと定められています。ただ、「自己のために相続開始のあったことを知ったときから」とは、自分が相続することになる債務の存在を知ったときになります。
従って、相続開始から3カ月が経過していても相続放棄をあきらめる必要はありません。 債務の存在を知らなかった場合は、相続放棄が可能です。

4.相続放棄の申述先間

被相続人の最後の住所地の家庭裁判所

5.相続放棄の申述に必要な費用

・申述人1人につき収入印紙800円
・連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認してください)。

6.相続放棄の申述に必要な書類

・相続放棄の申述書1通
・申述人の戸籍謄本1通
・被相続人の除籍(戸籍)謄本、住民票の除票各1通

7.その他

相続人が、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3カ月以内に相続財産の状況を調査してもなお、相続を承認するか放棄するかを判断する資料が得られない場合には、申立てにより、家庭裁判所はその期間を伸ばすことができます。

8.遺産にかかる基礎控除額と相続放棄

相続税の計算では、正味相続財産(財産−債務)の合計から遺産にかかる基礎控除額を差し引くことができます。遺産にかかる基礎控除額は5,000万円+1,000万円×法定相続人の数で求めます。この場合の法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいいます。
下記の例で長女が相続放棄をしても、基礎控除は5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円です。
ただし、生命保険、退職所得の非課税金額は放棄によって放棄をした人の500万円が使えなくなりますから500万円×3人から500万円×2人になります。

(例)

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