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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2010年7月30日
相続があった場合には
消費税の申告
  税理士 深代勝美

私は、父の事業を相続により承継しました、私と父の消費税の納税義務はどのようになるのでしょうか?

1.相続があった場合の消費税の納税義務の判定

  1. 2010年3月31日に父が亡くなり相続が発生しました。父は生前、駐車場経営をしており、08年は2,500万円、09年は2,400万円、10年1月1日から3月31日(相続開始日まで)は600万円の収入がありました。2年前(基準期間といいます)の課税売上高(店舗や駐車場の収入等)が1,000万円を超えていると、課税事業者として消費税の納税義務が発生しますが、父は09年まで消費税を納めていました。
  2. 私も駐車場業を営んでおり、2008年は500万円、09年は400万円、10年は400万円の収入がありました。私は免税事業者で09年まで消費税を納めていません。
  3. 私は2010年4月1日から父より引き継いだ駐車場収入1,800万円があります。

2.相続があった年の納税義務の判断はどうするか

  1. 父は2010年の消費税の納税義務者であるか
    基準期間は08年で、課税売上高は2,500万円ですから、
        2,500万円≧1,000万円
    となり被相続人(父)については、消費税の納税義務があります。
  2. 子は2010年の消費税の納税義務者であるか
    1. 1月1日〜相続開始日3月31日までの期間について
      この期間は08年の相続人(子)の課税売上高500万円で判定します。
      500万円<1,000万円
      となり相続人(子)は、消費税の納税義務がありません。
    2. 翌日4月1日〜12月31日までの期間について
      この期間は08年の被相続人(父)の課税売上高または08年の相続人(子)の課税売上高のどちらかが、1,000万円を超えていれば課税事業者になります。
      父  2,500万円≧1,000万円
      子      500万円<1,000万円
      となり相続人(子)は消費税の納税義務があります。

3.2011年の納税義務の判断はどうするか

その年の前年または前々年に相続があった場合には、基準期間における課税売上高の判断は相続人と被相続人の課税売上高の合計額で判断します。 2009年の課税売上は父が2,400万円、子が400万円で合計2,800万円です。

  2,400万円+400万円=2,800万円≧1,000万円
となり相続人(子)は消費税の納税義務があります。

4.相続があった場合に簡易課税制度はいつから選択できるのか

私は2010年4月1日から消費税の納税義務が発生しますが、簡易課税制度の選択は、いつからできますか。

  1. 父が相続開始時に簡易課税制度を選択している場合。
    相続人(子)は簡易課税制度を2010年4月1日から選択することができます。
  2. 父が相続開始時に簡易課税制度を選択していない場合。
    相続人(子)は簡易課税制度を2010年4月1日からの選択はすることはできません。11年からの選択は可能です。
  3. なお、2のケースでは、相続人(子)が相続開始前から駐車場業である課税事業を営んでいたため2010年4月1日からは簡易課税制度を選択することは出来ませんが、相続人(子)がサラリーマンなどで相続によって始めて駐車場業を営む場合には、2010年4月1日から簡易課税制度を選択することができます。
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