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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2010年9月30日
不動産管理会社を利用した相続対策
  税理士 深代勝美

不動産管理会社の3つのメリット

  1. 所得税対策としてよく行われるのは、妻や子供を役員や従業員として管理会社を設立。地主さんが家賃の一定割合を会社に管理料として支払うことにより、一人に集中している所得を、給料として家族に分散させるというものです。
    所得税は累進課税ですから、所得を分散させれば税率がさがります。さらに、給料を貰った家族は給与所得控除を受けられるのでダブルの節税効果があるわけです。
  2. しかし、会社を設立による大きなメリットは、むしろ相続対策にあると考えられます。例えば子供への年間給与が300万円とすると、地主さんは自分の所得税を節税しながら、相続人に毎年300万円を生前贈与するのと同じ効果を得ることができます。子供が2人いれば、年間600万円、10年で6000万円です。仮に地主さんの相続税の税率が50%とすると、単純に考えれば3000万円の節税効果があることになります。
  3. また、子供にも責任を持たせることによって、親子が共同で相続対策を考える土台ができます。財産について冷静に話し合うというのはなかなか難しいものですが、会社を通すことによってスムーズに事業や資産の承継ができるのも、大きなメリットといえるでしょう。

不動産管理会社の運営方式

不動産管理会社の運営形態としては、管理委託方式と転貸方式の2つが考えられます。

1.管理委託方式(図1)

オーナーが管理会社へ管理料を支払う方式です。賃貸物件を賃借人に賃貸するときに、会社が仲介などを行い、管理代行の対価として管理料を受領します。

支払った管理料は、不動産所得の計算上経費となります。一方、会社が受け取った管理料は管理収入となります。この方式では、会社の業務は集金、清掃、トラブルの調整等、比較的簡単な仕事であり、管理料としては家賃収入の5〜7%程度が妥当と考えられています。

この方式の欠点は管理会社の収入が少なくなること、また管理料を受け取るために会社がどれだけの仕事をしたかが常に問題となることです。

2.転貸方式(図2)

賃貸物件を管理会社に一括して賃貸し、これを管理会社が賃借人に転貸する方式で、一般的には「一括借上システム」と呼ばれています。賃借人から受け取る家賃と、オーナーへ支払う賃料との差額が、会社の収入となります。この方式は、オーナーに家賃を保証することから、オーナーの賃料収入は安定します。

一方、会社は、空室保証のリスクを負うことになります。保証料は地域差や保証内容にもよりますが、家賃収入の10%〜20%ぐらいが多いようです。

注意点は、いずれの方式も管理料等をいくらに設定するか

管理会社に残る金額が大きいほど節税にはなりますが、その金額に経済的な合理性がなければ認められません。過去の税務調査で、30%以上の管理料とした場合には、否認されています。

従って、いずれの方式においても、一般の不動産管理会社が採用している基準を超えないことがポイントになります。

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