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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2010年10月29日
不動産管理会社は管理から所有に
  税理士 深代勝美

1.建物を法人名義にするメリット

  1. 不動産管理会社を設立して個人から管理料を法人に支払うことで節税を図る方法は、@管理料をいくらにするかが税務調査でよく問題になります。Aまた、不動産物件の規模が大きくなってくると、管理では、所得の分配に限界が出てきます。
    そこで、もう一歩進んだ対策として、建物も会社が所有してしまうという方法があります。現在個人名義の建物であればこれを管理会社に売却すると、所有者は管理会社になります。土地については、管理会社名義にすると税金が課税されますから、個人所有のままにします。
  2. 父親が土地、建物を持っていたのを、建物を法人に売却すると、父親は家賃収入がなくなり、その分だけ所得税が減るとともに、相続財産も増やさずにすみます。一方で家賃は全額所有会社の収入になります。管理料を貰う管理方式よりも、その分、会社の収入が増えることになります。また、建物の所有が管理会社になりますから、法人から個人に地代を支払うことになりますが、地代は「無償返還届書」を税務署に提出すれば、通常の地代である固定資産税の3倍から5倍程度で良いので、ほとんどが会社の収入となります。
  3. 売却に際しては建物の売却金額を建物の未償却残高とすることで、譲渡所得税は課税されません。数字を使って具体的に説明しましょう。
    基本の計算式は次の通りです。

未償却残高=建築費(取得価額)−減価償却累計額
譲渡所得=売却収入―未償却残高=0

<例題>

建物の建築費  5000万円  1991年3月完成
減価償却累計額(1991年3月〜2010年10月まで)の減価償却費の合計額を
4000万円とすると、
未償却残高=5000万円―4000万円=1000万円
売却収入=未償却残高=1000万円
譲渡所得=1000万円(売却収入)−1000万円(未償却残高)=0
従って、譲渡所得税は発生しません。

2.新築の賃貸物件を管理会社名義にするのは有利か

相続税対策でアパート・マンションを建築する場合には、借入金が個人名義であることが有利です。ですから、新しい建物は管理会社名義にしないで、時が経過して、建物が古く、借入金の残高が少ない賃貸物件を売却すると有利です。また、新しい建物は管理会社にとっても買い取り価格が高くなり負担となりますから利回り的にもあまり有利ではありません。つまり、借入金残高が多い建物だとその返済を会社がすることになるので、会社の収益が少なくなってしまいます。ですから、借入金があっても、借入残高がなるべく少ない物件を選ぶようにします。

つまり、法人に売却する物件は、
@  借入金残高が少なく
A   築年数が長く
B   減価償却の残高が少ない
ものを選ぶことです。
また、ロードサイドの店舗のように、建築費が安い割に収入が多く、収入を分散できる物件が管理会社名義には良いでしょう。

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