相続.co.jpは、相続・遺言・贈与など、相続に関連する情報を配信しています。
TOP > 相続プロのアドバイス > これだけは知っておきたい!相続・贈与
サイトメニュー
譲る・分ける
納める
遺す
備える
トラブル
知る
学ぶ
土地の適正評価をマスターする動画セミナー

相続WEB

相続のことなら専門家にご相談ください 相続プロフェッショナルデータファイル 相続の専門家をお探しの方はこちら!

これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2010年11月30日
法定相続分の譲渡
  税理士 深代勝美

1.遺産の代わりとなるよう法定相続分を譲渡する

相続人が複数いて遺産分割が確定した場合は後日トラブルが発生しないよう遺産分割協議書を作成します。しかし、遺産分割協議書の場合、財産のすべてを記載しなければいけないので、財産を知られたくない相続人にも相続財産の内容を知られてしまうことになります。

特定の相続人を分割協議に参加させたくない場合、あるいはすでに取り分が決まっていて他の相続人とのトラブルに巻き込まれたくない場合などには、「法定相続分の譲渡」という方法を利用すると分割協議がとても楽になります。

たとえば相続人が長男、次男、三男の3人で、三男がもらってしかるべき金額を渡すのはよいけれども、長男と次男がどのように財産を分けるかを三男に知られたくない場合や、三男がそのような遺産分割に参加するトラブルを避けたい場合には、三男は法定相続分を長男に無償または、有償で譲渡してしまえばよいわけです。

譲渡した三男は法律上の効果としては、法定相続分がなくなり、譲り受けた長男はその相続分だけ法定相続分が増加します。かりに相続人が3人だけの際には、それぞれの法定相続分は3分の1ずつになるので、長男は3分の2、次男は3分の1、三男は0となります。

2.譲渡所得税でなく相続税の対象になる

三男が無償で法定相続分を譲渡した場合には、税務的には遺産分割協議で財産を何も取得しなかったことと同様に取り扱われます。つまり、贈与税などの問題はなく、また相続税も課税されません。また譲渡代金が無償でなく有償であった場合、たとえば、三男が長男に法定相続分を1000万円で譲渡した場合は、法定相続分を長男に譲る代わりに1000万円を受け取っているので、遺産分割協議で長男が財産を多く相続する代わりに1000万円を三男に渡すということになります。有償の場合は、代償分割をしたという呼び方になります。

つまり、三男には法定相続分の譲渡だからといって、譲渡所得税は課税されません。1000万円を代償財産としてもらった場合と同様に三男に相続税として課税されます。
また、代償として渡した1000万円は長男の相続財産から控除され、長男にとってはその分だけ相続税が安くなります。

この結果、遺産分割協議書は、長男と次男で作成すればよいことになります。このようにして、三男を分割協議に参加させることなく長男と次男だけで遺産分割協議ができますのでスムーズな分割協議を進めることが可能です。
この相続分の譲渡という方法は、甥と姪など相続人の交流が少ない場合によく利用されます。

(例)無償の場合の相続分譲渡証書

第43回 不動産管理会社は管理から所有に (2010年10月29日)
第42回 不動産管理会社を利用した相続対策 (2010年9月30日)
第41回 2010年度の消費税改正について (2010年8月31日)
第40回 相続があった場合には消費税の申告 (2010年7月30日)
第39回 遺産分割と相続税の申告 (2010年6月30日)
第38回 賃貸マンション新築中に相続が発生した場合の評価 (2010年5月24日)
第37回 延納利子税・納税借入金の利息を経費にする! (2010年4月30日)
第36回 小規模宅地等の特例の改正 (2010年3月31日)
第35回 信託を利用した遺言の方法 (2010年2月28日)
第34回 住宅取得等資金の贈与の改正案について (2010年1月31日)
第33回 定期金の相続税評価と改正 (2009年12月31日)
第32回 相続放棄の申述と相続税の基礎控除 (2009年11月30日)
第31回 遺留分の減殺請求はどのようにするのか (2009年10月30日)
第30回 遺留分の減殺請求をどのように解決したら良いか (2009年9月30日)
第29回 相続税の延納とは? (2009年8月31日)
第28回 住宅取得等資金の贈与「500万円非課税制度」 (2009年7月31日)
第27回 相続税法における養子の取り扱いとは? (2009年6月30日)
第26回 相続税の税務調査のポイント (2009年5月29日)
第25回 生命保険はどのように課税されるか (2009年4月30日)
第24回 遺留分ってどんな制度 (2009年3月31日)
第23回 生前贈与する場合、いくら贈与するのが有利か (2009年2月28日)
第22回 銀行の取引停止〜本人名義の預金が凍結される〜 (2009年1月30日)
第21回 非上場株式等に係る相続税の納税猶予 (2008年12月30日)
第20回 新課税方式で相続税対策はどうかわるか (2008年11月28日)
第19回 遺言と異なる遺産分割の可能性 (2008年10月31日)
第18回 債務(借入金)の相続とは? (2008年9月30日)
第17回 農地等を相続した時の納税猶予 (2008年8月31日)
第16回 建物の利用状況で、土地の相続税評価額が変わる。 (2008年7月28日)
第15回 相続税は親子別居していると高くなる? (2008年6月30日)
第14回 遺言の必要性 (2008年5月30日)
第13回 相続税の調査のポイント (2008年4月28日)
第12回 相続税の課税方式が変更になる? (2008年3月28日)
第11回 広大地評価が利用できると、相続税が安くなる (2008年2月27日)
第10回 親族間の借金と贈与税 (2008年1月29日)
第9回 遺言書の種類と方法 (2007年12月28日)
第8回 物納・延納の改正 (2007年11月30日)
第7回 相続時精算課税制度を利用した贈与方法 (2007年10月30日)
第6回 賢い相続税対策の取り組み方 (2007年9月30日)
第5回 税務署からの「お尋ね」についての対応 (2007年8月23日)
第4回 相続した土地を売却した場合、譲渡税はどうなるか? (2007年7月31日)
第3回 申告期限までに、遺産分割がまとまらなかったら? (2007年6月26日)
第2回 申告後に、土地評価で疑問を感じたら? (2007年5月25日)
第1回 夫婦間の贈与は税金が安い (2007年4月27日)