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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2010年12月29日
2011年度税制改正
  税理士 深代勝美

12月16日に政府より2011年度税制改正大綱が発表されました。

相続税法に関する主な改正のポイントは、1 基礎控除額の引き下げ、2 相続税の最高税率の引き上げ、3 死亡保険金に関する非課税限度の縮減、4 未成年者控除・障害者控除の引き上げ、5 贈与税の税率の緩和、6 相続時精算課税制度の適用要件緩和があげられます。

今回は、このポイントのうち、1、2、3について説明いたします。

1.基礎控除額の引き下げ

現行では、相続税の基礎控除は、「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」で計算されていました。
これが改正後では、それぞれ4割圧縮され、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されるようになります。

具体的には、夫が亡くなり、妻と子供2人の家族の場合、現行では、5,000万円+1,000万円×3人=8,000万までは税金が発生しなかったのに対し、改正後は、3,000万円+600万円×3人=4,800万円からは税金が発生することになります。
つまり、4,800万円を超える財産を有していれば、相続税がかかることになるのです。

自宅土地(240u、路線価80万)と自宅家屋1,160万円、預貯金3,000万円の遺産があった場合、自宅について小規模宅地等の特例を適用すれば、課税対象の財産は、

この方は、現行では相続税の基礎控除の範囲内ですが、改正後は相続税の納付が必要となります。
改正後の基礎控除額4,800万円の範囲内でおさまる目安としては、自宅土地(150u、路線価80万)と自宅家屋900万円、預貯金1,500万円となります。

2.相続税最高税率の引き上げ

相続税の税率区分と、税率の見直しが下記のように行われます。

【現行の相続税速算表】

各取得分の金額 税率 控除額
〜1,000万円以下 10%    
1,000万円超 〜3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超 〜5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超〜1億円以下 30% 700万円
1億円超〜3億円以下 40% 1,700万円
3億円超 50% 4,700万円

【改正後の相続税速算表】

各取得分の金額 税率 控除額
〜1,000万円以下 10%    
1,000万円超 〜3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超 〜5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超〜1億円以下 30% 700万円
1億円超〜2億円以下 40% 1,700万円
2億円超〜3億円以下 45% 2,700万円
3億円超〜6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

1、2の両方による増税額を、具体的な納税額で検証してみましょう。

<ケース1>

相続人は、配偶者と子供2人の合計3人の場合(配偶者控除額1/2)

遺産の総額 現行税額 改正後税額 差額
5,000万円 0円 10万円 +10万円
1億円 100万円 315万円 +215万円
2億円 950万円 1,350万円 +400万円
4億円 4,050万円 4,610万円 +560万円
6億円 7,850万円 8,680万円 +830万円
13億円 2億3450万円 2億5065万円 +1,615万円

<ケース2>

相続人は、子供2人の場合(ケース1の後、配偶者が亡くなった2次相続のケース)

遺産の総額 現行税額 改正後税額 差額
5,000万円 0円 80万円 +80万円
1億円 350万円 770万円 +420万円
2億円 2,500万円 3,340万円 +840万円
4億円 9,800万円 1億920万円 +1,120万円
6億円 1億7800万円 1億9710万円 +1,910万円
13億円 5億2100万円 5億4790万円 +2,690万円

以上のように基礎控除額の減額と、税率の増加のダブルパンチにより、納税額に大きな差額が出ることが分かります。

3.死亡保険金に係る非課税限度額の縮減

現行では死亡保険金に対しては、法定相続人1人当たり500万円までの非課税の枠が設けられておりましたが、改正後はこれが縮小され、法定相続人の中でも1 未成年者、2 障害者、3 被相続人と生計を一にしていた人(一般的には同居していた人)に限って、1人当たり500万円までの非課税の枠を使えることになります。

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