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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2011年1月31日
贈与税減税
子と孫への贈与に優遇税率が新設される
  税理士 深代勝美

1.生前贈与が重要に

2011年度税制改正による相続税の改正項目(基礎控除額の引き下げ、相続税の最高税率の引き上げ、死亡保険金に関する非課税限度の縮減)は増税の内容でした。しかし、贈与税は税率緩和による減税です。

贈与税は生前贈与による相続税の回避を防止する観点から、相続税に比べ高い税率とされてきました。さらに、近年、被相続人のみならず相続人自身の高齢化が進んでいることにより、若年世代への資産移転が進みにくい状況となっています。 高齢者層が保有する資産をより早期に現役世代に移転させることにより、消費拡大や経済活性化を図るため、2011年1月1日以後に子、孫へ贈与した場合の暦年贈与の税率構造が緩和されます。

贈与税は減税されて低コストになるのですから、贈与による財産移転を積極的に利用しない手はありません。つまり、今後の次世代への財産移転は、相続を迎えるまでに、いかに計画的な生前贈与を行い、高額な相続税をクリアするかということが重要なポイントになるのです。

2.子・孫への贈与が有利

今回の改正で、2011年1月1日以後の贈与税の税率構造は、@「直系尊属からの贈与」(子と孫への贈与)と、A「一般の贈与」(1以外の贈与)の二つに分けられました。<表1>でわかるように、贈与税の減税の効果は、「直系尊属からの贈与」に顕著となっています。

<表1> 相続税と贈与税の税率構造

具体的な数字で減税効果を確認しましょう。
1,500万円を贈与した場合、現行の贈与税は470万円です。改正後では、直系尊属からの贈与では366万円、一般の贈与では450.5万円になりますので、それぞれ104万円、19.5万円の軽減ということになります。

現行:(1,500万円−110万円)×50%−225万円=470万円
改正後(直系尊属からの贈与):(1,500万円−110万円)×40%−190万円=366万円
改正後(一般の贈与):(1,500万円−110万円)×45%−175万円=450.5万円

<表2> 直系尊属からの贈与

課税価格
(基礎控除110万円を控除後の金額)
現行 改正後
税率 控除額 税率 控除額
〜200万円以下 10% 0円 10% 0円
200万円超 〜300万円以下 10% 10万円 15% 10万円
300万円超〜400万円以下 20% 25万円
400万円超〜600万円以下 30% 65万円 20% 30万円
600万円超〜1,000万円以下 40% 125万円 30% 90万円
1,000万円超〜1,500万円以下 50% 225万円 40% 190万円
1,500万円超〜3,000万円以下 45% 265万円
3,000万円超〜4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

<表3> 一般の贈与

課税価格
(基礎控除110万円を控除後の金額)
現行 改正後
税率 控除額 税率 控除額
〜200万円以下 10% 0円 10% 0円
200万円超 〜300万円以下 10% 10万円 15% 10万円
300万円超〜400万円以下 20% 25万円 20% 25万円
400万円超〜600万円以下 30% 65万円 30% 65万円
600万円超〜1,000万円以下 40% 125万円 40% 125万円
1,000万円超〜1,500万円以下 50% 225万円 45% 175万円
1,500万円超〜3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超〜4,500万円以下 55% 400万円
4,500万円超
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