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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2011年3月31日
税制改正で生前贈与がより重要に
  税理士 深代勝美

1.生前贈与を確実に実行する

生前贈与を確実に実行することにより、相続税を節税することが可能となります。そこで今回は、贈与をする際の注意点を説明いたします。

贈与する財産といえば、一般的には現金預金が多いようですが、相続税の申告又は税務調査において問題になるのが、現金預金の名義は家族名義に変わっているのに、被相続人の財産となり贈与が認められないことが多々あることです。

2.現金預金贈与をする際の注意点

税制改正を機会に、暦年贈与の110万円の非課税枠を利用して、家族へ現金預金の贈与を検討している方も多いと思います。そこで、現金預金を贈与をする時の税務上の注意点を確認しましょう。

  1. 受贈者に贈与を受けたという認識があること
  2. 贈与とは、贈与を受けた人(受贈者といいます)が、贈与を受けたことをはっきりと認識する必要があります。親は子供に贈与したつもりでも、親が子供名義の口座を開設して預金をしただけで、子供に何も知らせていないケースが見受けられます。このような場合には、親が子供の名を借りて預金しただけと判断され、結局親の財産となるため贈与とは認められません。

  3. 預金の管理、処分は受贈者が行うこと
  4. 贈与した財産は受贈者が管理していることが必要です。したがって、小学生ぐらいの子供には財産の管理能力があるとは言いがたく、15歳ぐらいの年齢に達していることが必要とされます。ただし、親が親権者として代理人となり、未成年者が贈与を受けた認識があることを証明するため、贈与契約書を作成して、財産の管理を代行すれば問題ありません。

    祖父から未成年者の孫への贈与契約書記入例

    子供の預金利息を親の通帳に入金したり、親が子供の預金を勝手に引き出して家族旅行の代金に使ったりするなど、実質的な所有者が子供でない場合には、贈与とは認められません。

  5. 銀行印は受贈者の印鑑であること
  6. 預金の実質的な所有者が受贈者である以上、通帳やカード、銀行印は受贈者または親権者が保管することが必要です。特に受贈者の預金口座を開設する際には受贈者の印鑑を使用するようにしてください。贈与者の印鑑を使用すると、その後の銀行印の保管が贈与者になることから、預金の管理、処分について贈与者が行ったとして問題になりがちです。

  7. 贈与を受けた証拠があること
  8. 現金預金の贈与は不動産の贈与と違って登記などの手続きは不要ですから、どうしても贈与の記録や証拠が曖昧になりがちです。そこで、贈与者の通帳から受贈者の通帳へ振込みで贈与して、贈与の記録を通帳に残しましょう。また、相続開始時までその通帳は破棄せずに保管してください。

  9. 110万円超を贈与して贈与税の申告をしておくこと
  10. 110万円超を贈与して贈与税の申告をすることにより、税務署に贈与の証拠を残すことができます。贈与税は受贈者に申告義務がありますので、受贈者が申告することで贈与を受けた認識があることの証明にもなります。111万円の贈与であれば贈与税額は1,000円ですみますので、申告することをお勧めします。

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