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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2011年5月30日
小規模企業共済を利用した節税対策
  税理士 深代勝美

1.「小規模企業共済」制度とは

小規模企業の個人事業主、または、会社の役員などが、廃業、退職された場合の一時金として利用できる共済制度で「事業主の退職金制度」といえるものです。
アパート・マンションの賃貸をしている人は会社に勤めているわけではありませんから、事業をやめたり、子どもに事業を譲っても退職金は有りませんが、この制度を利用すれば退職金がもらえます。だだし、共済制度ですから、掛け金は自分で掛けなければなりません。

この制度は、政府が全額出資している中小企業基盤整備機構が取り扱っていますので、安全性も高い制度です。
小規模企業共済の掛金は、その全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得から控除されますから、所得税対策にもなります。掛金は、毎月の掛金は、最低金額1,000円で、500円単位で変更でき、上限金額は7万円です。毎月、上限金額の7万円で年間84万円支払った場合には、小規模企業共済に加入する前の課税所得が200万円の場合は128,500円(約15%)、1,000万円の場合は361,200円(43%)の節税となります。

2.加入できる人とは

常時使用する従業員の数が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の個人事業主、および会社の役員などです。ですから、アパート・マンションの賃貸をしている人も加入できます。加入の申し込みは、商工会議所・商工会連合会および市町村の商工会・青色申告会・銀行、信託銀行、信用金庫などで取り扱っています。

3.死亡や退職などで受領した共済金の課税は

一時払い(一回で全額を受け取る場合)の共済金は、退職所得となります。分割で受け取る場合は、公的年金と同じ取り扱いの雑所得となります。なお、死亡時に一時払いとして受け取る共済金の所得税は非課税です。さらに、この共済金は死亡退職として取り扱われて、500万円×法定相続人の金額まで相続税も非課税となります。
同じ金額を積み立てるのであれば、掛け金は全額所得控除(経費と同じ)となり所得税が節税され、死亡退職金であれば非課税限度額 (法定相続人×500万円)が使えますから、相続税対策になります。なお、解約時の返戻金(退職金)は、それを受け取る時の理由によって、受取り金額が違います。(図表参照)

<図表> 共済事由ごとの一時払いの金額(個人)2011年5月現在の加入

共済事由


掛金月額
10,000円の例の場合
A共済事由 B共済事由 準共済事由 解約事由
事業の廃止 個人事業主の死亡 老齢給付(65才以上で、15年以上納付) 配偶者、子への事業譲渡 任意解約滞納
掛金納付年数 掛金合計額 共済金A 共済金B 準共済金 解約手当金
5年 600,000円 621,400円 614,600円 600,000円 掛金納付月数に応じて、掛金合計額80%〜120%相当額が受け取れます。
掛金納付月数が240ヵ月(20年)未満での受取額は、掛金合計額を下回ります
10年 1,200,000円 1,290,600円 1,260,800円 1,200,000円
15年 1,800,000円 2,011,000円 1,940,400円 1,800,000円
20年 2,400,000円 2,786,400円 2,658,800円 2,419,500円
30年 3,600,000円 4,348,000円 4,211,800円 3,832,740円
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