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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2011年12月28日
貸店舗を建設した際、協力金の税務上の扱い
  税理士 深代勝美

1.工事代金をテナントから徴収する方法

「建設協力金方式」とは、貸店舗などを賃貸するに当たり、テナントから建設費用の全額、または一部を建設協力金(保証金)として徴収し、工事代金の支払いに充てるものです。貸店舗などを建てる際などに広く一般的に採用されている方式です。
建設協力金はテナントへ返還される預り金ですが、返還方法は、「一定期間は無利息で据え置き、その後に長期(10年〜20年)に分割返済する」という方法が多く見受けられます。
ただし無利息の建設協力金を受け取ると、負担すべき支払い利息分だけ得することになるので、この経済的利益に贈与税が課税されるはずだという考え方もあります。しかし、実際の賃料は、建設協力金を無利息で受け入れたことによる経済的利益を考慮して定められていると考えられます。

つまり、建設協力金を受け入れなければ、それだけ賃料を多額に受け取れるはずですから、一方的な贈与ではなく、賃料と支払い利息は相殺関係にあるのです。
この場合には、結局は賃料の減少により、実質的には利息を負担しているものと考えられます。したがって贈与税はかかりません。
なお建設協力金に対する相続税の評価方法としては、建設協力金を全額返済しないで死亡した場合には、通常の借入金と同様にその全額が債務控除の対象となります。
つまり、無利息である経済的利益を将来においても得られるとして、割引計算をして評価する必要はありません。
なお、定期借地権設定時に受け取る保証金の場合には、割引計算が行われ、割引現在価値で評価され、保証金全額は債務控除できません。

2.利息への贈与税もかからない

金銭を無利息で提供された場合には、通常の利率により計算した利息との差額に相当する金額は、経済的利益を受けたことになり、原則として収入金額として取り扱われます。
しかし、預かった建設協力金を賃貸する建物の建設資金に充てた場合には、銀行などから借入をして利息を支払ったときと比較し、借入金の利息相当額だけ経費が少なくなり、所得が多く計上されます。
つまり、建設協力金の無利息分を収入として計上しなくとも、通常であれば経費とするであろう借入金利息分を経費にはしていないのですから、結果としては、無利息分を収入として処理したのと不動産所得は同じです。
したがって、無利息で預かった建設協力金の経済的利益については、別途加算して所得税を課税することはありません。

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