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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2012年7月31日
二次相続税対策について考える
  税理士 深代勝美

1.一次相続(被相続人父、相続人母と長男)

一次相続で次の分割の場合、母親についてどのような相続税対策が考えられるであろうか。

一次相続の分割表
(単位:万円)
  長男
甲土地 20,000
甲賃貸建物 12,000
その他の財産 32,000 32,000
借入金 △32,000
合計 32,000 32,000
相続税 6,960

2.二次相続税対策(被相続人母、相続人長男)

長男が相続した甲賃貸物件(相続税評価額1.2億円、時価=未償却残高4億円)を母に時価4億円で譲渡する。譲渡代金は賃貸物件を担保に銀行から借入を行う。また、その後当該土地の賃借は相当地代を支払うこととする。

対策後の資産状況
(単位:万円)
  長男
甲土地 20,000
甲賃貸建物 12,000
その他の財産 32,000 40,000
借入金 △40,000
合計 4,000 60,000

このように、母親の相続税評価額は、建物の売買代金4億円と相続税評価額1.2億円の差額2.8憶円だけ評価減でき3.2億円から4,000万円になり大幅に節税ができます。

3.子供から親への売却スキームの注意点

この方法は、新たにアパートを建てずに親子売買で母親がアパートを建てたのと同じ効果を得られます。なお、子から親へ売買する際に付随費用として登録免許税、不動産取得税、司法書士の手数料がかかってきます。また、収益性の高いアパートで実施した場合、親の方に今後の利益がたまり相続財産が増えるという面もあります。この対策として、当該土地の賃借では相当の地代を親から子供へ支払うようにします。相当の地代方式では支払地代の額が高額となりますが、親は経費になり、子供は収入となるから、子供の建物売却による収入減がカバーされます。そして、親はその敷地に借地権など相続財産となる一切の権利を有しないことができます。

なお、同一生計の親族間の地代の収受であれば、所得税56条の規定により地代を収受する親族に所得課税が生じません。そうすると結果的に子供は所得税及び贈与税の課税を受けずに金銭の移転を受けることができ、親から子供への相当の地代相当額の金銭を無税で贈与することと同じ経済効果を受けることができることになるのであろうか、、、、?

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