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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2012年10月31日
相続発生後の不動産管理会社の見直し
  税理士 深代勝美

1.相続発生後は不動産管理会社の見直しが必要

不動産管理会社は、個人の所得税や相続税対策として設立しますが、その形態が適切な状態であるかは、場合により異なります。
相続発生前には適切な状態であっても、相続発生後には適切であるとは限りません。相続が発生した場合には、以下のことを見直す必要があります。

2.代表取締役の変更

不動産管理会社は、所得の多い不動産オーナーの所得を、不動産管理会社に移行しそこから役員報酬を支払うことで節税を図ります。一般的に、不動産管理会社の代表 取締役は、オーナーの子供であることが多く、不動産管理会社の役員報酬以外には特に所得がない場合が多いです。そのため、不動産オーナーより所得を分散することで所得税を節税でき、また相続税の対象となる現金を減らすことができます。
しかし相続が発生し、子供が不動産を取得した場合、子供に役員報酬の所得以外に不動産所得が発生し、所得税の節税効果が薄くなってしまいます。また、次の相続税の対策が今度は子供で必要になってきます。
そのため、相続発生後は代表取締役を、子供の奥さんや、孫に変更することで、所得税、相続税対策をしていく必要があります。

3.所有物件を法人所有にするかの検討

個人所有物件を法人所有にすることによって、多くの所得分散を図ることができ、より所得税を節税することができます。 しかし、未償却残高の大きい物件を売却すると相続税上は不利になることがあるため、相続対策として物件を個人所有のままにしていることがあります。
一方で、相続発生後は、一般的に不動産を引き継ぐ子供は高年齢ではなく、相続開始までの期間が20年〜30年と予想されるため、相続税対策よりも、所得税対策を優先する方が良いと思われます。 したがって、物件を売却することで相続上不利であっても、所得税の節税効果を図れるのであれば物件を法人に売却していくことを検討する必要があります。

4.個人所有から法人所有にすることによるメリット

具体例として、例えば年間の賃料が5,000万円の場合、個人所有の物件の管理ですと管理料として20%が限度ですので、1,000万円が法人のとれる利益となります。
法人所有にした場合には5,000万円の賃料に対して、支払う地代は多くとも1,000万円ぐらいですので、差し引き4,000万円の利益を法人がとれます。
そのため、個人所有から法人所有にすることで、管理委託方式などより、4,000万円−1,000万円=3,000万円の利益を多くとることができます。
仮に次の相続の発生までに20年間あった場合、4,000万円×20年=8億円分については、役員報酬などで家族に分散することで相続財産から外すことができるため、所得税だけでなく、相続税の節税にもつながります。

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