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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2014年2月28日
小規模宅地の課税価格の計算の特例
〜特定居住用宅地の適用あれこれ〜
  税理士 深代勝美

1.生活の拠点が自宅以外だと注意が必要

父が亡くなった時に、亡くなった父が所有する居住用宅地が一定の要件を満たす場合には、その宅地等は小規模宅地等の特例における特定居住用宅地等として、240uの80%が減額されます。

この特例を受けるためには、父の生活の拠点が自宅である必要があります。しかし、現実的には、長期入院中や老人ホーム等の入所中に亡くなり、生活の拠点が自宅でないことも珍しくありません。

今回は生活の拠点が自宅以外であった場合など、自宅が特定居住用宅地等に該当するかをケース別に解説します。

2.長期入院中に亡くなった場合

父が病院に長期入院したことにより、自宅が空家になっていた場合は、父の生活の拠点は自宅にあるものとされ、この特例の適用対象となります。
入院治療はやむを得ないことであり、一時的なものですから、あくまでも生活の拠点は自宅とされます。長期入院により自宅が長期間、空家となっていても問題ありません。
なお、介護療養型医療施設および療養介護を受ける施設に入っていた場合にも、病院と同様にこの特例の適用対象とされています。

3.老人ホームで亡くなった場合

  1. 2014年より有料老人ホーム入所中でも特例対象に
    2013年までは、有料老人ホームの入所中に亡くなった場合には、そのホームが生活の拠点であるとして、自宅は特定居住用宅地等に該当せず、この特例を受けられないケースがありました。

    特別養護老人ホームの入所中に亡くなった場合には、生活の拠点はホームではなく自宅にあるものとして、この特例の適用を受けることができたため、特別養護老人ホームに比べると有料老人ホームは不利な取り扱いとなっていました。

    2014年1月1日以後の相続では、有料老人ホームの入所中に亡くなった場合も、自宅は特別養護老人ホームと同様に特例が受けられるよう改正されました。

  2. 特例を受けるための条件

    イ 身体または精神上の理由により介護を受ける必要があるため、以下の老人ホームへ入所したこと。
    なお、介護を受ける必要があるかを判断するための要介護認定、要支援認定、障害支援区分認定を受けていたかどうかは相続開始時点で判定します。入所前にこれらの認定を受けていなくても、入所後に認定を受けた場合は要件を満たすことになります。

    (1)介護保険法に規定する要介護認定または要支援認定を受けていた被相続人が次の施設に入所していたこと。
    ・有料老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホームなど

    (2)障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律に規定する障害支援区分の認定を受けていて、同法に規定する障害者支援施設または共同生活援助を行う住居に入所していたこと。

    ロ 父が老人ホーム入所前に使用していた部屋が、ホーム入所後に空室になり、以下のように利用した場合は、特例の適用を受けられません。

    (1)空室になった部屋を事業用・賃貸用に転用した場合

    (2)別居していた子が引っ越して、空室になった部屋をその子の居住用にした場合

    なお、ホーム入所前に1階で同居していた子が、父のホーム入所後に空き部屋となった2階を、その子の居住用としても問題ありません。

4.単身赴任中に親が亡くなった場合

単身赴任しているときに親が亡くなり、その親が生活していた実家を相続した場合でも、この特例の適用対象となります。
父Aは自宅で長男、長男の妻および孫と同居していました。数年前に長男が転勤で単身赴任となり、その後、この自宅で長男の妻および孫と3人で生活していました。ほどなくして父が亡くなったため、単身赴任中の長男が自宅を相続しました。
この場合、長男が相続した自宅は特定居住用宅地等として特例の適用対象になります。長男は、転勤が終わり次第再び父Aの遺した自宅で妻子とともに生活するので、長男の生活の拠点は父Aの遺した自宅にあるとされているからです。

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