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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2014年6月30日
共同住宅の付属駐車場の貸家建付地評価
  税理士 深代勝美

共同住宅の敷地に併設された入居者専用駐車場があり、その駐車場が要件を満たしている場合は、駐車場部分は共同住宅の敷地と一体で貸家建付地として評価できます。
しかし、駐車場契約者の中にその共同住宅の入居者ではない方がいる場合には、どのように考えるのでしょうか。

1.共同住宅の入居者でない駐車場のみを自用地評価とする方法

(1)駐車場契約者の中にその共同住宅の入居者ではない方がいる場合には、その駐車場部分の地積を按分計算して、貸家建付地とはせずに自用地として評価をする方法があります。

(2)計算例
アパート敷地部分300u、駐車場(全4台)部分200uとして、駐車場契約者Zさん1人がアパート入居者ではなかった場合
・貸家建付地評価 アパート300u+駐車場200u×3台/4台=450u
・自用地評価   駐車場200u×1台/4台=50u


2.付属駐車場の全体を自用地評価とする方法

(1)国税不服審判所は、付属駐車場の一部を共同住宅の入居者以外の者が契約し、利用した場合、付属駐車場を自用地評価すると判断しました。つまり、共同住宅敷地部分300uは貸家建付地評価とし、付属駐車場部分は駐車場契約者に共同住宅に入居していないZさんがいるため、共同住宅の入居者であるAさん、Bさん、Cさんが契約している駐車場部分も含めて200u全てを自用地評価する方法です。上記1による按分計算はできなくなったのです。

入居者のみで付属駐車場が埋まらないため、外部から賃借人を募集して駐車場を埋めることが一般的に行われていますが、そのような場合、付属駐車場はその全体が自用地評価となります。


(2)裁決事例(国税不服審判所(東裁(諸)平22第112号)より抜粋)
貸駐車場は、通常、家屋を利用する範囲で使用することが必要な部分とは認められないから、原則として自用地で評価すべきである。
ただし、貸家の敷地内に併設された駐車場であって、かつ、駐車場の契約者及び利用者がすべて貸家の賃借人であり、駐車場が貸家入居者専用の駐車場として使用されているなど、駐車場の貸付の状況が貸家の賃貸借と一体となっていると認められるような場合には、当該駐車場は、家屋と一体として利用されているものと認められるから、全体を貸家建付地として評価することができるものと解するのが相当である。

3.全体を貸家建付地評価とする為の対策

(1)共同住宅の敷地部分と駐車場部分を一体で貸家建付地評価とするためには、下記のすべての要件を満たす必要があります。

@地形要件・・・貸家の敷地内に併設された駐車場であること
A契約要件・・・駐車場の契約者のすべてが貸家の入居者であること
B募集要件・・・入居者専用駐車場として入居者以外に募集をしていないこと

上記の内、相続発生時にAやBを満たしていないことが多く、問題となりやすい部分です。この要件を満たすために相続開始前に不動産管理法人を設立し、それまでオーナーさんが直接共同住宅の入居者や駐車場の利用者と締結していた賃貸借契約を変更し、当該法人との間で共同住宅と付属駐車場を一体の状態で一括借上の賃貸借契約を締結します。不動産管理法人は、オーナーさんに代わり共同住宅の入居者や駐車場の利用者と個々に賃貸借契約を締結しますので、駐車場の利用者が共同住宅の入居者Dさんではなく、Zさんが利用していたとしても、それは不動産管理法人との契約であり、あくまでもオーナーさんと不動産管理法人との賃貸借契約は一括借上契約ですから、上記の要件を満たし、貸家建付地として評価を行うことが出来るようになります。


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