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これだけは知っておきたい!相続・贈与

税理士 深代勝美 掲載日:2014年8月31日
二世帯住宅の居住用の小規模宅地等の特例
  税理士 深代勝美

2014年1月1日から二世帯住宅の適用要件が緩和されています、二世帯住宅の構造で建物内部の居住用スペースがつながっていない二世帯住宅については、特例の適用ができませんでしたが、2014年1月1日からは、特例の適用が出来るようになりました。
特定居住用の面積は2015年1月1日改正後の面積330uとして記載しています。

1.内階段等の場合(構造上区分なし)

※1階部分と2階部分が内部で行き来できる。
(注)子:子以外の者であっても、被相続人の親族であれば対象者となります。(以下同様)

@ 母が全て相続した場合 → 330uが適用対象
A 子が全て相続した場合 → 330uが適用対象

二世帯住宅というのが、最近はやりで、敷地が狭いということもあって、内階段があったり、外階段があっても内階段があれば、つまり、1階と2階のところが内部で行き来できるような形になっている場合には、戸建て住宅と同じ取り扱いで従来より居住用の小規模宅地等の特例の適用が受けられていました。

2.構造上区分あり(外階段等の場合)区分所有の登記はされていない

〜子と父・母は生計が一でない場合〜

@ 配偶者(母)ありの場合

※1階部分と2階部分が内部で行き来できない。

A,母が全て相続した場合 → 全体の敷地330uが適用対象
この1棟の建物は構造上区分されていますが、区分所有の建物である旨の登記がされていないので1棟の建物に居住していた親族(被相続人または被相続人の親族の居住の用に供されていた部分を被相続人等の居住の用供されていた宅地等に該当する)という考えにより、1棟の建物の同居のみならず生計を別にしていた子の居住用部分も父の居住用に含まれるよう拡大されました。よって、母が相続した敷地については。父と母が住んでいた2階部分だけでなく子が住んでいた1階部分に相当する宅地についても対象になり、特定居住用宅地等の特例の適用対象となります。

B,子が全て相続した場合 → 同居が認められ敷地全体330uが適用対象
子は、父の居住の用に供されていた一棟の建物の「被相続人または被相続人の親族の居住の用に供されていた部分」に居住していた者ですから、子が相続した場合にも、1階部分と2階部分が、特定居住用宅地等の特例適用になります。

C,母と子が半分ずつ相続した場合→母で165u、子で165u合計330uが適用対象
母が住んでいる2階部分と1階部分に相当する330uの2分の1(165u)が特定居住用宅地等の特例の適用対象となります。 子供が住んでいる1階部分と2階部分に相当する330uの2分の1(165u)が特定居住用宅地等の適用対象となります。

A 配偶者(父親)なしの場合

父親が亡くなり母親と子供が二世帯住宅に住んでいた場合

(母親が先に亡くなり父親と子供が二世帯住宅に住んでいた場合も同様の取扱いです)。

※1階部分と2階部分が内部で行き来できない。

A、子Aが相続する場合   →敷地全部330uが適用対象
子Aは、母の居住の用に供されていた構造上区分されていますが区分所有である旨の登記がされていない一棟の建物に居住していた者ですから、一棟の建物に居住していた親族の適用の拡大により子Aが取得した場合は、2階部分に他の相続人が居住していない場合、母親が居住していた2階部分も含めて特定居住用宅地等の適用対象となるため、330uが適用対象となります。

B、1階部分については子A、2階部分については賃貸アパートに住んでいて別居している子B(相続開始前3年以内に子Bまたは子Bの配偶者の所有する家屋に居住したことがなくかつ日本国内に住所を有しているまたは日本国籍を有している。以下「家なき子」という)が取得する場合(なお、登記上は、全体の2分の1ずつ持分登記がされます) →敷地全体330uが適用対象
つまり子Aが引き続き居住していた部分を相続した場合には「居住の用に供されていた部分」に居住していた者ですから、居住用の宅地になります。子A居住の1階対応165u及び母の居住の2階対応部分165uの合計330uに対する持分割合2分の1に対応する165uが特定居住用宅地等に該当します。
また、子Bは「家なき子」ですから、被相続人の居住の用に供されていた宅地を取得したものに限るとされていますが、子Bが相続する2階部分は母が住んでいた居住用宅地ですから、一棟の建物に居住していた親族の適用の解釈拡大により、子Aが居住していた部分も被相続人の居住の用に供されていた部分に該当することになり、子B相続した母居住の2階対応部分165uと、子Aの居住1階対応部分165u合計330uの2分の1に対応する165uは特定居住用宅地等に該当します。
子Aと子Bがともに165uずつの適用があります。

C、「家なき子」子Bが全て取得する場合 → 敷地全体330uが適用対象
「家なき子」は、被相続人の居住の用に供されていた宅地を取得したものに限るとされています。子Bが取得した2階部分は、被相続人である母が住んでいた宅地ですから、居住用の宅地となります。
次に子Aが住んでいた1階部分は、一棟の建物に居住していた親族の適用の解釈拡大により、母が居住していた部分と考えることができますので、被相続人の居住の用に供されていた宅地を取得した者に該当します。また、被相続人の母が居住していた一棟の建物のうち母の居住の用に供されていた部分に母と共に起居していた親族はいませんので、いずれも減額対象になります。

3.構造上区分あり(外階段等の場合)区分所有の登記はされている

〜子と父・母は生計が一でない場合〜

(1) 配偶者(母)ありの場合

※1階部分と2階部分が内部で行き来できない。

A、母が全て相続した場合
⇒ 全体の敷地の1/2(165u)が適用対象
母が相続した土地については父と母が住んでいた2階部分については、特定居住用宅地等の特例の適用対象となりますが、子が住んでいた1階部分に相当する宅地については、一棟の建物が、区分所有建物である旨の登記がされていることから、父の居住の用に供されていた宅地等の部分に含まれません。 したがって、一棟の建物の敷地330uが特定居住用宅地等の適用対象ではなく、2階対応部分165uだけが、被相続人等の居住の用に供されていた宅地等に該当することとなります。

B、子が全て相続した場合
⇒ 同居が認められず適用なし
子が相続した場合は、一棟の建物が、区分所有建物である旨の登記がされていることから、1階部分に居住する子は、同居といえません。また、生計が一でない限り、母が健在の場合は、特定居住用宅地等の特例の適用が認められません。

C、母と子が半分ずつ相続した場合
⇒ 母が1/2相続した場合…全体の1/4(82.5u)が適用対象
被相続人から相続した宅地等(2分の1)のうち、建物の2階部分に相当する2分の1を乗じた全体の4分の1(82.5u)に対して適用できることとなります。

⇒ 子が1/2を取得した場合…適用対象はゼロ
子が取得した二階部分(165u)および一階部分(165u)の持分の割合(2分の1)に応ずる部分(82.5u)は、両方とも特定居住用宅地等に該当しません。

(2) 配偶者(父)なしの場合

※1階部分と2階部分が内部で行き来できない。

A、建物の所有者が母で子Bが相続する場合
⇒全体の敷地の2分の1(165u)が適用対象
子Bが相続した場合は、区分所有である旨の登記がされていることから、1階に居住する子Bは同居といえません。したがって、1階部分は特定居住用宅地等の特例の対象になりません。ただし、子Bは「家なき子」に該当することから母の居住の用に供されていた2階部分は特定居住用宅地等の特例の対象になります。

4.別棟の場合には、子の自宅の所有状況により、判断が変わる

同じ敷地内の別棟の家屋に居住している場合

A、自宅(子)が子名義の場合
⇒同居が認められず適用なし
別棟で二世帯住宅ではないので別居ということになり特定居住用宅地等の特例の適用が認められない。

B、自宅(子)が父名義の場合
⇒同居は認められないが、「家なき子」として165uが適用対象…父の住んでいた165u部分だけが特定居住用宅地等の特例の対象。

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