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遺言

 被相続人の最終意思を死亡後に実現させるための制度です。
 遺言があれば遺言通りに相続が行われます。遺言が無い場合、相続人の間で遺産分割協議が行われますが、この協議はトラブルの原因になりやすい性質を持っています。また法定相続人以外の方に財産を贈りたい方…例えば夫・妻の間以外に子がいたり、夫・妻の連れ子がいる、または愛人や内縁の夫や妻などがいる方も遺言がないと相続は行われません。また被相続人が事業をしている場合には、その承継をスムーズに行うためにも遺言しておくことが必要です。

遺贈

 自分の所有する財産を遺言により贈与する方法です。
 遺贈する者を遺贈者、遺贈を受ける者を受遺者といいます。遺贈には「全財産を贈与する」、「遺産の1/2与える」というように全体の遺産の中の一定割合を示する包括遺贈、「Aの土地のB建築物を妻に与える」というように特定の財産を指定してする特定遺贈の2種類があります。(特定の遺産の中の1/2などは特定遺贈)
 遺贈と似ていますが自分の死後に財産を贈与する旨を生前に契約をすることもできます(死因贈与)。贈与の一種ですが、この場合、贈与税ではなく相続税が課せられます。
 包括受遺者は「相続人と同一の権利義務を有する」とされていますので、債務も承継し、遺産分割に参加することになります。言い換えますと、相続人が包括受遺者の数だけ増えることになります。遺贈を放棄するには相続人と同じく3ヶ月以内に家庭裁判所に申述しなければなりません。包括受遺者は相続人ではありませんから、代襲して受遺することもできませんし遺留分もありません。ただ「特定遺贈」と違い「包括遺贈」の場合、法人でも包括受遺者になれます。

遺言能力

 遺言は満15歳に達した者であれば誰にでも可能です。成年被後見人(常に精神上の障害により、自己の行為について判断能力を欠く状況にあり、後見開始の審判を受けた者)でも正常な判断ができるときに、医師二人以上の立会いがあれば遺言をすることができます。遺言を行う時に正常な精神状態で遺言をなした者が、その後心神喪失になり死亡したとしてもその遺言は有効です。

遺言で効力を持つ事項

 民法の10項目及び法律効果の及ぶ物を下記に記載します。遺言書は書いたとしても法律上効力を持たないものもあります。無効な遺言の場合、相続人が遺言者の意思を尊重することは自由ですが強制はできません。また相続人以外に財産を残すことを遺贈といい、生前にお世話になった人やに寄付をしたいときは具体的に記すことが必要です。但し遺留分を侵害する部分は法定相続人の請求により実現できない場合もあります。
1. 認知
2. 財産上の処分(遺贈・寄付)
3. 未成年後見人、未成年後見監督人の指定
4. 相続人の廃除または排除の取消し
5. 相続分の指定またはその委託
6. 遺産分割方法の指定またはその委託
7. 遺産分割の禁止
8. 相続人相互の担保責任の指定
9. 遺言執行者の指定または指定の委託
10. 遺贈減殺方法の指定
11. 特別受益の持戻し免除
12. 信託の設定
13. 遺言執行者の職務内容の指定
14. 祭祀承継者の指定
15. 遺言の取消
16. 生命保険金の受取人の指定・変更

遺言執行者

 遺言書の内容を具体的に行う者をいいます。
 遺言執行者は遺言書で遺言執行者を指定、もしくは指定を第三者に委託する方法や家庭裁判所に選任してもらう方法があります。ただ未成年者や破産者は遺言執行者になることはできません。また遺言執行者に指定されたからといっても拒否することも可能です。
 遺言執行者を指定していると相続財産の名義変更等の場合、遺言執行者の名前で手続を行うことができ、必要書類も簡略されますので手続きがスムーズに進みます。また遺言で隠し子を認知したり、相続人を廃除する場合には必ず遺言執行者を用意しなければなりません。
 遺言執行者は、遺言をした遺言書のなかで指定するのが一般的ですが、別の遺言書で指定することも可能です。相続で揉めそうな場合は特に遺言執行者を決めておくべきです。例えば遺言に不満のある法定相続人が、法定相続分による不動産登記をすることもあります。法定相続分による相続登記は、他の相続人の印鑑がなくても登記できるために、こういった事態も起こる可能性があります。

遺言執行者の職務

1. 相続財産目録を作成し、相続人・受遺者へ交付
2. 相続人の相続割合や遺産の分配方法についての執行
3. 遺贈の遺言があった場合は、受遺者に対し財産を引き渡したり、不動産がある場合は所有権移転登記手続を行います。
4. 相続財産の不法占有者に対して明渡しを求めたり、貸家の未納家賃の取り立て等
5. 遺言に認知があった場合、役場に戸籍の届出をします。
6. 相続人排除や排除の取り消しの遺言の場合には、家庭裁判所に申し立てて、審判を経て戸籍の届出を行います。
7. 相続人・受遺者へ遺言執行者就任通知を出します。
8. 遺言に従って受遺者へ財産を引き渡します。
9. 相続財産の管理や執行に必要な一切の行為をします。

遺言の取り消し

 遺言書は何度でも作り直すことができます。新たな遺言に前の遺言の全部又は一部を取り消す旨を記載する方法で遺言を取り消すこともできます。但しきちんとした手続きを踏まないと遺言を取り消したと見なされる場合があります。
1. 遺言者が遺言書を故意に破棄、焼却した場合、内容の一部を塗り潰した場合
2. 新しい遺言書を作成したときに内容が重なる部分において前の遺言書は無効になる
3. 遺言の内容と違う行為を生前に行った場合(相続させると書いてあるが対象物が既に無い場合など)
4. 遺贈の目的物を故意に破棄した場合
 遺言が複数ある場合には、日付の新しいものを優先しますが、古い遺言と新しい遺言の内容で食い違う部分について新しい遺言の内容を優先するということなので注意が必要です。全面的に修正したい場合には、前の遺言の内容を忠実に記載した上で「右(左)遺言をすべて取り消す」と記載した遺言を作成することが必要です。

遺言書の作り方

 遺言書には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」「危急時遺言」「隔絶地遺言」の5つの種類があります。
 遺言書には証人が必要ですが立場的に証人になれない人もいます。未成年者、推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者、直系血族、公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人などです。言葉や耳の不自由な人については、意志を伝える通訳を介して遺言を作成することは可能です。また遺言執行者でも、利害関係がなければ証人として立ち会うことが可能です。
 遺言書を書く場合に重要なのは、財産を特定できるように遺贈するものを明確に特定し、誰でも解るように記載することです。

例)
不動産:登記簿謄本に記載されている通り
預貯金:金融機関名・種類・名義・金額
株式:会社名、株数

 死後に自分の意志を反映させるために一定の義務を付けた遺贈も可能です。受遺者は科された義務に関して不服なら放棄することも可能です。ただ遺産を半分取得させる等、遺贈する財産を割合で遺贈する方法はトラブルの原因になりますので避けた方が賢明です。
 遺言書を書く際は法定相続人については「相続させる」、法定相続人でない人の場合には「遺贈する」と明記します。不動産については「相続させる」と書くと、単独で相続登記できますし、登記の際の登録免許税が安くなります。農地の場合は「遺贈」と異なり知事の許可が不要となり、賃借権を承継する場合に所有者の承諾も不要です。